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寛 末廣

原著論文掲載について

更新日:7月4日




社会人大学院生の國宗勇希(臨床検査技師)の論文が、Liver Cancer誌(IF = 13.8)に掲載されました。論文名: Combination Assay of Methylated HOXA1 with Tumor Markers Shows High Sensitivity for Detection of Early-Stage Hepatocellular Carcinoma



【研究概要】

我々はDNAをメチル化感受性制限酵素で処理しデジタルPCRを行う、新しいメチル化アッセイCombined Restriction Digital PCR (CORD) アッセイを開発しており、今まで多数の論文を報告してきた。

今回、そのCORDアッセイをさらに簡便化し、約1日で測定できる改良型CORD法(1ステップ法)を開発した。健常者154名、肝癌のない慢性肝障害患者93名、肝癌患者269名の計516名の血清試料による改良型CORD法によるメチル化HOXA1のコピー数測定を行った。合わせて、肝癌の既存の腫瘍マーカーAFP、DCP(PIVKA-II)も測定した。メチル化HOXA1の検査感度69.1%、特異度78.5%であり、単独検査では限界があるため、年齢、性、腫瘍マーカー(AFP、DCP)およびメチル化HOXA1による多重ロジステック回帰分析で予測モデル(ASDAm-H1 indexと命名)を作成した。その診断精度はAUC 0.96、感度86.2%、特異度93.9%と非常に有用であった。ウイルス性および非ウイルス性肝癌での感度は、同等(85.0% vs. 87.5%)であり、早期肝癌(BCLC 0/A)でも76.3%と良好であった。近年、増加傾向にある非ウイルス性肝癌のサーベーランスシステムとして、このインデックスは有用である可能性がある。

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